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アンカーは清掃せずに強度が出るのか?

2020/09/30|blog

アンカーは清掃せずに強度がでるのかの実験

 

実験の内容は以下

① 孔内の清掃はせずに、さらにお水をたっぷり入れる

② 孔内の清掃無し

③ いつも以上に孔内清掃

 

今回は、「誰かがやっていそうなだけど、実は誰もやった事がなさそう」な実験をしてみました。

建設現場でアンカー施工をする際は、孔内清掃を十分に実施していると思いますが、100%と実施しているとは限りませんよね。

清掃作業を実施しない事で、どの程度のリスクがあるのかを今回の実験で確認したいと思います。

 

今回の実験で使用するアンカーは、「アンカーバード W1/2」で、いわゆる4分と言われるアンカーです。

スペックは以下

 

アンカーバードの引張荷重は25.82kN(カタログ値)です。

これは私の経験に基づく予想ですが、①~③の条件で引張試験を実施した場合、

①の条件が一番引張強度が出ないと予想できます。

また、②の条件も、カタログ値より低い数値になると予想できます。

 

〔理由〕

金属拡張アンカーは、本体先端部の拡張が孔壁接した時に生じる摩擦抵抗が、引抜強度になるからです。

 

簡単に説明すると、穿孔した際に出た切粉で、アンカーボディがすべって抜け出てくるからです。さらに、水を加えた場合は、想定不可能な現場状況になると考えられる為、当然、①の条件が一番強度がでないと予想しました。

 

試験結果は以下になります。

①の清掃無し+水で施工したアンカーが、一番強度が出ないと予想ましたが、最大引張荷重が20.2kNですから、まずまずの結果数値といえるのではないでしょうか。

②の清掃無しは、16.8kNと強度が一番でませんでした。引張試験後のアンカーを抜いて、ボディの状態を確認しましたが、②の条件で施工したアンカーボディには、切粉がたくさんついており、この切粉が強度低下になったとすぐに理解できます。

清掃作業が以下に重要か理解できたのではないでしょうか。ただ、③の清掃してピカピカにした孔での引張試験結果が22.0kNだったのも想定外でした。

原因は引張試験を実施中、コンクリートにクラックが入ってしまった事が大きな要因と考考えられます。

もともと120mm角の地先(コンクリートブロック)を選定したのがそもそもの間違いでしたが、この事から、アンカーの設置位置が重要だったと再認識しました。

※現場で施工する際もアンカーの設置位置は注意が必要です。

実験結果を振り返ってみると、①、②と清掃をしませんでしたが、明らかに引張荷重が低下しました。この結果で清掃の重要性はっきりしました。

 

現場でアンカーを施工する場合は、孔内清掃をしっかりとやるようにしてください。

 

※ユーチューブで詳しい内容を動画で説明しています。

気になった方はぜひご覧ください。

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