アンカーのサイズと呼び方
2022/06/16|news
初心者にはむずかしい!アンカーのサイズ
アンカーのサイズにはたくさんの種類がありますが、M12など「M」が付く呼び名のものがあったり、W1/2など「W」が付いていたり、さらに現場では5分(ゴブ)や4分(ヨンブ)など「分」で呼んでいたりとネジやボルトに詳しくない方には、わけがわからない!という方も多いかと思います。
また現場でアンカーを使用しているものの、なんとなく知っている程度という方も実は多いのではないでしょうか?
私も最初のころは意味不明で、「M〇〇」と呼ぶなら、すべてMを付けたサイズに統一してほしいと思いました。
まず頭に付くMとWの意味について。
「M〇〇」のMはミリネジのM。
「W〇〇」のWはウィットネジのWということ。(ミリではなくインチで測る)
ウィットネジはもともとイギリスで生まれ、長く一般的に使用されていた規格です。
そのため、欧米で主に使用されるインチ単位となっているのです。
そしてネジ山の角度が55°と、一般的なネジよりも鋭利になっていることが特徴です。
そんなウィットネジを日本流に訳して「サンブ」「ヨンブ」など分(ブ)を付けて呼んだりします。
ウィットネジは1インチ(25.4㎜)が基準となっており、それを1/8単位で分けて表しています。
例えばW1/2を訳すと「1インチである25.4mmの1/2(約12.7㎜)の径のウィットネジですよ~」という意味になります。
W1/2を4分(ヨンブ)と呼ぶのには、1/2は分母を8にすると=4/8(8分の4だから4分)という意味があるのです。はい、なかなかややこしいですよね。
このウィットネジ、実は1968年の時点でJIS規格で廃止されているのです。
しかし建設業界などでは締結しやすいという理由からいまだに多く使用されており、アンカーの規格としてもよく耳にしますよね。
そしてミリネジ(Mネジやメートルネジとも言う)について。
こちらはJIS規格のメートル計算タイプのネジです。
一般的によく出回っているのがこのミリネジで、ホームセンターなどでよく目にすると思います。
日本でなじみのあるミリやメートルが基準となっているのでわかりやすいですね。
例えばM12は「約12mm径のミリネジですよ~」という意味になります。
ミリネジはネジ山の角度が60°であり、山のピッチもウィットネジとは違うため、同じような径で入りそう!と思っても嵌合することはありません。
このようにネジやボルトには様々な規格があり、さらに独特な呼び方があったりするため戸惑うことも多いです。
アンカーの使用に慣れていない方も、サイズ表記の意味を頭にいれておくと段取りや作業がスムーズに行えますので、ぜひ「M」と「W」の意味だけでも覚えてみてくださいね。