アンカーバードととび職人
2021/03/14|news
アンカーバードと切っても切れない関係・・・とび職人さん
検索してみると・・・
建設現場において、高所での作業に携わる職人。足場作りや骨組みの取り付けを中心に行う。
と、あります。
携わる作業によって、建設現場の足場を組む「足場鳶」、鉄骨造の建物の骨組みを組み立てる「鉄骨鳶」、建物内部の大型機械などの重量物の据え付けなどを行う「重量鳶」と分けられることもあります。
「高い場所で仕事をしている」「危険と隣り合わせの職業」というイメージがありますが、実際に現場でどんな作業をしているのか、どんな資格が求められるのか、意外に知らない人も多いのではないでしょうか。高所で働いているとび職人の仕事は、ふだん私たちが目にする機会も少ないだけに、ちょっと気になりますよね。
そして、とび職人が履いているあのダボダボのズボンにも、危険な高所作業に欠かせない「重要な機能」が隠されているのです。独特の出で立ち(いでたち)で、地上数百メートルの現場でもスイスイ華麗に動きまわるとび職人──
高所の現場は足場が狭いうえ、足元には鉄骨の出っ張りや鋭利な部材も多くあります。そうした障害物にニッカポッカの広がった部分が触れることで、いち早く周囲の危険を察知し、回避することができるのです。つまり、あのダボダボは「猫のひげ」と同じように、障害物から身を守るセンサーの役割を果たしているわけ。ちなみに建設業界では、仮設足場の狭い作業通路を「キャットウォーク」と呼ぶそうです。面白いですよね。
とび職人として一人前になるまでには、さまざまな現場で5年以上経験を積む必要があります。
さらに、何年か経験を積んでスキルアップすれば、「職長」と呼ばれるポジションで現場を任されるようになります。職長は他の職人を指揮・監督するリーダーとして、作業手順などの計画・工程管理を担うほか、現場の安全管理にも配慮しなければいけません。
学歴や年功にとらわれず、自分の実力次第でキャリアアップが可能なとび職人の世界もちろん、肉体的にも精神的にも厳しい仕事だけに、人並み以上の体力と根性がなければ続きません。さらに、危険と隣り合わせの高所作業には、高い集中力と判断力がつねに求められ、一瞬の油断や不注意、判断ミスが命取りになることさえあるのです。
しかし、どれほどハードな職場環境にあっても、現場の安全と工事の成功を支える多大な使命、そして責任を担っているからこそ、とび職人は自らの仕事に誇りとやりがいを持ち、ふたたび危険な現場へ真っ先に乗り込んでいく……。
そして、最後に現場から足場や重機が撤去され、たとえ完成した建物に目に見える形で何も残らなくても、そこにはとび職人たちの仕事の証と心意気が確実に息づいているのです。