老朽化する構造物、どうする?
2022/02/04|news
平成24年に発生した笹子トンネルの事故から今年で10年。
あの事故以降、交通系インフラの老朽化や安全性はさらに問題視されるようになりました。
現在、橋やトンネルには5年に1度の点検が義務付けられているのですが、屋外で雨風にさらされている構造物は毎年どうしたって劣化していきます。
5年前の点検ではOKだったものも「今回の点検では修繕が必要」と老朽化した構造物は年々増えていきますが、橋やトンネルの修繕には大きな費用が掛かるケースが多いため、予算の都合上スムーズに修繕が進んでいないのが現状です。
この問題は、今後も向き合っていかなくてはいけない日本の交通インフラの課題でもありますが、果たしてどうしていったらよいのでしょうか。
私が思うのは、なるべく老朽化しないようなものづくりが必要、ということです。
どんなものも使用していくうちに劣化し、老朽化していくのは当然のことです。
しかし、それを直すのにたくさんの費用と時間がかかるなら、良い状態で出来る限り長く使用できるほうが良いですよね。
弊社では構造物に金属(腐食する可能性があるもの)を残さないメリットを考え、【アンカーバード】という抜き取れるアンカーを開発したのですが、そのほかにも雨に濡れても水がすぐにはけるような工夫をして腐食の原因を減らしたり、構造物の素材自体を腐食に強いものにするなど、建設の段階でも今後様々な変化が必要とされていきそうです。
一度作ったものを良い状態で長く使用する。といった面では、建設業界でもサスティナブルというキーワードが今後ますます重要になっていくのかもしれません。